先日、NHK Eテレの人気番組「らららクラシック」に出演しました。
やや久しぶりのテレビ収録。
とっても楽しかった~
司会の石田衣良さんと加羽沢美濃さん。
石田さんは7年ほど前にラジオの公開収録でご一緒しました。とても素敵な方ですね。
作曲家でいらっしゃる美濃さんは、キラキラした瞳で、ピアノで解説される姿がステキ過ぎます。
さて、「らららクラシック」は、毎回1曲を取り上げ、クラシックに馴染みの無い方でも楽しめるように、曲の解説や作曲家について、分かりやすく紹介してくれます。
今回は、ラフマニノフ作曲の「ヴォカリーズ」(歌バージョン)でした。
ロシアの作曲家、ラフマニノフ。
彼の作品の中で耳馴染みのあるのは、ピアノ協奏曲2番や3番かな~思います。
(特に2番は、ソチオリンピックでの浅田真央さんなど、多くのフィギアスケーターが選んでいます。)
とにかくドラマティックで情熱的!な印象の作品が多いラフマニノフ。
彼の作曲した「ヴォカリーズ」は、歌曲なのですが、なんと歌詞がありません!
「あ」の音だけを使い、気持ちを表現するという特別な作品。
言葉が無いので、「あ」の音に、高さ、低さ、強さ、弱さ、テンポ、ポーズ、音色、を使いわけ、精いっぱい気持ちを伝えるという・・・・・
なんというのでしょうか、一所懸命歌う姿も含め、とってもとっても切ない、そして物凄く官能的な曲なのです。
そして、収録しながらハッと気が付きました。
今回私を選んで頂いた理由です。
先ほどの「あ」だけで気持ちを伝えなければならない技術は、アナウンスメントの技法そのものなのなんですね。
私がクラシック好きでもあり、スピーチトレーニングをしていることから、番組に呼んで頂いたのです。
コミュニケーションにおいて、どんな言葉を選ぶのかも大事ですが、やはり音声表現はとても重要。
「あ」だけで思いを伝えられるという究極の表現法もあるのです。
スピーチメソッドで皆様にお伝えしていることに、確信を持った思い出深い収録となりました。