RIE UOZUMI Official Blog 魚住 りえ

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週刊東洋経済 2021年10月2日号

  「週刊東洋経済 2021年10月2日号」に掲載いただきました。 「声までよくなる 話し...

日経トレンディ 2021年5月号

「日経トレンディ 2021年5月号」で、オンライン時代の最強の声・話し方についてお話させていただきま...

失敗の連続から学んだこと。

先日、都内のスタジオで撮影を行いました。
一つの作品を作るのに、たくさんの機材がセッティングされ、多くのスタッフの方が関わっておられます。
日本テレビに入社したての頃、「スタジオってこんなに大きいんだ」と、収録現場でびっくりしたのを覚えています。

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入社1年目、忘れもしません。天気予報の生中継。

私はカメラの前に立つと、過緊張になり、頭が真っ白になって、台本の言葉が飛んだり(←ほぼ放送事故)、動きがぎこちなくなり笑顔が作れなかったり、原稿読みの途中でCMに入ってしまったり。
それはそれは、目も当てられないような失敗ばかりを繰り返していました。

「次、失敗したら番組を降ろす」
と、言われ、泣きそうになりながら、「どうすれば、失敗を繰り返さないか」を自分なりに考えました。
言葉が飛んでしまった時に備えて、手元に小さなメモを用意する、動きやすいように履きなれた靴にする、とにかく練習を何度も繰り返す・・・・
絹糸を渡るように、ミスを回避する術を身に着け、何とか番組を降ろされずに済みました。

そこで学んだ一番大切なことは、「何度も自分の中でリハーサルを繰り返すこと」でした。

リハでつまづいた箇所は、体の動きも含めて、本番で必ず失敗するところですから、そこに向けて準備を入念にしておく。

誰だって得意な分野、苦手な分野がありますよね。苦手なことを克服する時、自分の一番見たくない、恥ずかしい部分と向き合うことになります。
入社1年目は、「アナウンサーとして採用されたくせに、カメラが苦手で話せない最低な自分」と戦う辛い日々でした。

すらすら言葉の出てくる同期や先輩たちが、どれだけ輝いて見えたことか。それに比べて自分の不器用さや、才能のなさで、スタッフの方々に迷惑ばかり掛けている・・・・・

最低だ。

けれど、「最低で、どうしようもない自分」を乗り越えられたお蔭で、なんとか現在も、この仕事を続けさせて頂いてます。

今では、厚かましくなんでも話せる42歳の自分が、カメラの前に座っています(笑)

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この経験を元に、「人前で話すことが苦手」な方の為に、メソッドを考案し、講師業をスタートすることが出来ました。

私が、もとから流暢にスラスラ話せるアナウンサーだったら、現在の自分は無い。

そう思うと、あの時、諦めてアナウンサーを辞めなくて本当に良かった、と思っています。

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